はじめての大掃除で……お兄ちゃん先生悩殺会議のはじまりですっ!!(セーラーメイド女学院 第2話)

ライトノベル

旧校舎でお着換え

「さあ、まずはお着換えしましょうか」
「えっ。今着ているメイド服じゃ駄目なの?」ユリシアが不思議そうな
目でこちらを見つめてきます。
「もちろん普通のメイド服でもいいんだけどぉ、こういう機会じゃないと着られない衣装があるでしょう?さあユリシア、早く脱いでっ」
「えええっ!?で、でもこんなところで……」
「大丈夫だってば。ほら早くしなさいってばっ!自分でできないならわたしがやってあげるわ!」
わたしは嫌がるユリシアの服を無理やり脱がし始めました。ちょっと強引だったかしら?いえ、これは先生のためにも必要なことだもの!うふふふふ・・・。

「あらあら、これは……これはなんて素敵♡」
ユリシアの素敵な身体を見たわたしは、思わずうっとりしてしまいました。
「うぅ……」ユリシアは顔を真っ赤にしてうつむいています。
「恥ずかしがらなくてもいいのよ?とっても綺麗で魅力的な身体じゃない♡」
「で、でもアンお姉ちゃんみたいにスタイル良くないよ……それに胸だってお姉ちゃんみたいに大きくないし……」
あらら。ちょっと卑屈になっちゃいましたか。でも先生ならきっとこう言うでしょうね。『そんなことないよ!ユリシアは可愛いし魅力的だよ!』って。
「ほらっ、そんなこと言っちゃだめよユリシア」
わたしは優しくユリシアの頭を撫でました。
「アンお姉ちゃん……」
「女はね、自分で思っているよりもずっと魅力的なものなんだから。ね?先生はきっとユリシアの格好を見て大喜びするわよ」
「……うんっ!」
(そうよ、自信を持って!この身体を使って先生をたっぷり楽しませるのが幼な妻候補生のお役目なんだから♡)

アンに半ば強制的に着替えさせられているユリシアを見ていたほかの候補生たちも、われ先にとアンが用意した衣装に着替えようとします。
そのときですっ!
「ガラガラガラッ……」
突然、部屋の引戸が開いてお兄ちゃん先生が入ってきたのです!!

「キャッ!」
突然のことに1年生の幼な妻候補生たちはユリシアを挟み込むように横一列に固まってしまいました。

そんな中でアンだけが満面の笑顔でお兄ちゃん先生に呼びかけました。
「あら先生?何か御用でしょうか?」
「あ、ああ。ご、ごめん、ここで着替えをしてるなんて思ってもいなくて」「大丈夫です、わたくしたちは気にしませんわ。どうぞ遠慮なくご覧になってください♡」

「えっ?でも……」
たわわに実った1年生たちのおっぱい山脈に視線が釘付けになる先生。うふふ……先生も男ですわね♡

(う~~っ!!ま、まさかこれを狙ってわざとみんなが着替えている部屋にお兄ちゃん先生を呼び入れたんじゃ?!)
ユリシアの頭の中にそんな疑念が浮かび始めたとき、お兄ちゃん先生がアンに話しかけます。
「ところでアン、ちょっと聞きたいことがあるんだけど……」
「なんでしょう?」
(ああっ!お兄ちゃん先生がアンお姉ちゃんに近寄ってるっ!?)ユリシアの中でモヤモヤっとした不思議な感情が爆発しそうになったそのときでした!

ユリシアの機転

「実は昨日からロッカーに入れておいた私物がなくなってしまっているみたいなんだけど……何か知らないか?」
そう言いながら先生はキョロキョロと部屋の中を見回しました。
(え?どういうこと?ロッカーに入っている私物を盗む?いったい誰がそんなことを?!)
1年生は全員頭に疑問符を浮かべているようですが、先生の行動の意味を理解したアンはわざと知らないフリをして言いました。
「ロッカーに入っている私物ですか?申し訳ございません、わたくしたちは何も知りませんわ。先生が席を外されている間にほかの生徒さんが間違えて持っていかれたのではないでしょうか?」
「うーん……そうかもしれないな。それにしても困ったなぁ……大切なものだから探さないと……」
その時でした!先生がキョロキョロしていた目線がアンのたわわな胸元に向けられたのです!!
(っ?!)
(あっ!!)

そして先生はゆっくりとその目線を下にずらしていきました。そして先生の目に飛び込んできたのは、大きな胸を嬉しそうにチラチラ見せてくるアンと、その隣で恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして震えているユリシアの姿でした。
「こっ、これはっ……!!」
お兄ちゃん先生は鼻血をボタボタと流しながらアンやユリシアたちの胸元を次々凝視しました!
((キャアッ♡!!!!))
部屋にいた幼な妻候補生のみんなは心の中で一斉に悲鳴をあげました!
((見られてるっ、お兄ちゃん先生に私のおっぱい見られちゃってるよぉっ♡))

「ちっ、違うんです先生っ!」
ユリシアは恥ずかしさのあまり反射的に両腕で胸を隠しました。
「す、すまない」
我に返った先生は慌てて手で鼻を押さえます。でも鼻からはまだまだ血が止まりません!そして先生の目線はユリシアたち一年生から、再び隣にいるアンのたわわな胸元に注がれていきます。
((ああっ、いかないでぇ先生っ!!))
一年生の幼な妻候補生たちが、またまた心の中で一斉に悲鳴を上げました!!

「あらぁ?あらあら?どうされましたか先生?」
アンがわざとらしくそう尋ねます。そして右手で自分の胸を下から持ち上げるようにして強調しました。それを見た先生はさらに鼻血をドクドクと垂れ流します!

「ちっ、違うんですお兄ちゃん先生!」ユリシアがたまらず声をあげました。「先生が探している私物はきっと盗まれたんです!」
((えっ?!))突然ユリシアがそんなことを言い出すのでみんながびっくりしました!
「ちょ、ちょっとユリシア?!」
アンがあわててユリシアを止めようとしますが、もう止まりません。
「だってそうじゃない!私たちはまだここに来たばかりだしロッカーにも私物は入れていなかったのよ?それなのに盗まれたって言うのはおかしいよ!」
確かに言われてみればそうかもしれません。でもいったい誰がそんなことを!?

((キャアッ♡))今度は1年生だけでなく2年生の子たちも心の中で悲鳴を上げました。なぜならお兄ちゃん先生が……私たちのたわわな胸に視線を向けていたからです!!

((見られてるっ、私たちのおっぱい見られてるよぅ♡))

「ああっ!確かにそうだな……いったい誰がそんなことを!?」
お兄ちゃん先生はそう言うと、鼻血をボタボタと流し続けながら2年生たちの胸をじっと見つめました。そして再びアンの胸に目を移し、さらにその隣にいたもう1人の幼な妻候補生の胸を凝視するのです。
((キャアッ♡!!))
((やめてぇっ!!先生っ!お願いだから私以外を見ないでぇーっ♡♡♡)」
幼な妻候補生のみんなは心の中で悲鳴をあげました。

「あっ!もうこんな時間だ!」
お兄ちゃん先生はそう言うと、鼻血をボタボタ流しながら走り去っていきました。
((ああ……行っちゃった……))
「ユリシア!どうしてあんなこと言うのよ?先生に疑われることになったじゃないの!」
アンがユリシアを責めます。でもユリシアも負けていません。
「だってそうじゃないっ!きっと誰かがわざとやったんだよっ!!私たちが知らないうちに盗まれたっていうのも怪しいもん!きっとみんなグルなんだよっ!!」
ユリシアがそう叫ぶと、他の女の子たちも同調しました。
「そうよそうよ!私たちが盗んだとでも言うの?言いがかりはやめてよねっ!」「そうよ!私たちに疑いをかけるなんてひどいわっ!」

その時でした。アンの鋭い声が響き渡りました。
「いいかげんにしなさいっ!!」
いきなりのアンの怒号にその場がシーン……と静まり返ります。ユリシアたちはみな恐れおののき「あ……ごめんなさい……」と小声で謝りました。

「いい?今は仲間割れなんてしている場合じゃないのよ?」アンは厳しい口調で続けます。「先生はまだこの幼な妻候補生の制度について詳しくご存じないのよ?私たちが協力して助け合っていかなければ、先生を喜ばせることなんてできないの!分かったわね?」
「……はい」ユリシアたちは小さな声で返事をしました。そしてお互いに顔を見合わせると、うなずき合いました。
「よしっ!それじゃ続きを始めましょう!」アンはそう言うと、ユリシアと一緒にみんなを整列させました。
「ごめんねユリシア……私のせいで……」
「ううん、私の方こそごめんね」
「いい?わたしたちは仲間なのよ。1人じゃないんだからね!」
(うんっ!)
こうして再び着替えの講習会が始まりました。そして幼な妻候補生たちの絆はさらに深まったのです……!
(ふう……なんとかごまかせたわね)
1人になったアンはホッと胸をなでおろしました。もしここで騒ぎが大きくなってしまったら最悪、先生に嫌われてしまうところでした。でもユリシアのおかげでうまくごまかすことができました。
(本当にいい子ね……ユリシアは)
アンは心の中でそうつぶやきながら、再び幼な妻候補生としての使命を果たすためにお着替えに励むのでした……。