おやぢアニメの金字塔、伊頭家3兄弟(遺作、臭作、鬼作)シリーズのラストを飾った鬼作(全6話)でしたが、そのラストは、鬼作が交通事故で逝ってしまうという、なんとも因縁めいたものでした。
思えば、長男の遺作も次男の臭作も、女の子達を散々レイプしまくったあとに亡くなっているわけですが、この鬼作というおやぢは、上の兄達とはちょっと違う性格の持ち主で、なんといいますか、愛嬌の感じられるキャラクターだったので、個人的にはもっともっと活躍してもらいたかったなあとずっと思っていました。
ですので、この鬼作 魂(スピリット)という続編の製作決定を知ったときには、思わず「やったー!」と心の中で叫んでしまったくらい、一気にテンションが上がったことを、今でも鮮明に覚えています。ストーリーはちょっとオカルト要素が入っていて、幽霊となった鬼作が、自分そっくりの男(外見のみ。性格はマルっきりの正反対で気弱な人)を発見して、その男に憑依することで再び現世で大暴れしていくことになる、そんな感じの物語になっています。
あいかわらず泣き虫キャラなままの姫野優里ちゃん。以前とくらべて、すっかり臆病な女の子になってしまった杉本翔子ちゃん。十中八九、鬼作の子供であること間違いなしなのに、その子をお腹に宿したまま、ボテ腹妊婦さん生活を送っている三波撫子さん。そして、「セックス=結婚」という図式が完全に出来上がっている白石桃子ちゃんの猛烈アタックぷりなど、懐かしいヒロイン達との「その後」がたっぷりと描かれている、まさに「鬼作ファン御用達の18禁アニメ」となっていました。
無修正アニメとしての出来栄えは、正直いっていまひとつで、作画レベルも決して高くはないのですが、それ以上に、鬼作の続きを見れたことの喜びのほうがはるかに大きかったので、この点はすぐに吹っ切れました。声優さんは以前のままですし、ギャグと鬼畜道の絶妙なバランス感覚も、第1期の頃の雰囲気をそのまま踏襲していたので、終始楽しく見ることが出来ました。
それよりも個人的に残念だった点は、前作で鬼作の肉壷1号及び2号だった、「名前も無い二人の女子高生キャラクター」が、本作では全く登場してこなかった事でした。脇役的な位置づけではあったものの、全6話の中で何度も登場しては、鬼作にいいように犯されたり、こき使われたりしていた彼女達のことが、私はとてもお気に入りだったんですよね。普段はあっけらかんとした感じなのに、内心は意外と初心で、甘えん坊なところもある二人のその後も、個人的には強く見てみたかったです。
本作は、第1期の鬼作全6話を見たあとに視聴したほうが、断然面白いしヌケると思いますので、まだ未見の人は是非ともそうしてみてください。あくまでも鬼作 魂は、前作の内容を知っていること前提で作られていますので。(波城)