夜勤病棟というタイトルには相当の思い入れがあります。原作のゲーム版に惚れ込んでしまった私は、その後に発売された特別版は勿論のこと、ろくに麻雀も出来ないくせに夜勤雀棟にまで手を出してしまったくらいです。アニメ版に至っては、そのラストシーンに憤りを感じつつも、結局、10巻+特別編集版の2本全てを見てしまいました。
こうして、ようやく完結したと思っていた夜勤ワールドに、さらなる展開が訪れてこようとはっ!夜勤病棟・弐の製作決定を知ったとき、実は、喜びよりも不安な気持ちのほうが大きかった私は、作品のイメージが壊されないことだけを願いつつプレイしたのですが・・・、なんといいますか・・・悪い予感は的中!・・・だったのです。
前作の主人公・比良坂竜二は、女性を辱めることにエクスタシーを感じるという変態医師でした。そんな彼の手によって様々な調教行為を強いられていった四人の看護婦達。比良坂に弱みを握られた彼女達は、嫌々ながらも彼に従っていくのですが、そこにはきちんとした動機付けがありました。守るべき大切なものの為に自分の身を犠牲にしていくという、明確な自我のもとに行動していく彼女達は、十分に身近な存在として、感情移入の対象となり得たのです。
ところが、夜勤病棟・弐に登場する四人の看護婦達には、そういった動機付けが全く見当たりません。前作の4人みたいに弱みを握られている訳でもない、ただ単に、かっこいいエリート医師(九羽原総一郎)の言動にのぼせ上がっているだけの馬鹿な女達が、一時の感情に任せて人体改造まで施されてしまった・・・、そんな風にしか思えませんでした。まったく、お前等本当に人間か?と疑いたくなるほどの木偶人形ぶりです。自分の意思といったものを持ち合わせていない彼女達のことを、どうして好きになることなど出来るでしょう!?
女の子達の弱みにつけこんで自分の性奴隷に仕立てていく、この基本コンセプトは両タイトルとも全く同一でした。ゲームシステムも非常に似ているのに、ここまで異なったレビューを抱いたことに自分でも驚いているところです。
比良坂竜二は自己中心的な変態でしたが、それでも捻じ曲がった深い愛情を4人の看護婦達に注いでいました。だからこそ、彼女達は比良坂のことを愛するようになったのだと思います。でも、「弐」の惣一郎の頭の中は七瀬恋のことばかりです。恋の気を引くためだけに他の看護婦達を改凌(人体改造を伴う凌辱という意味だそうです・・・。)していくその態度には、腹が立って仕方がありません。そして、そんな彼のことを好きだという看護婦達もまたしかりなのです。「自業自得だっ!くたばれメス豚がっ!」心の中でそう叫んでみました。(波城)
P・S キャラクター寸評
七瀬恋(9) 新城礼美(9) 藤沢亜子(10) 児玉ひかる(10)
可憐という言葉がピッタリの七瀬恋ちゃん、高飛車な言動が堪らなくセクシーな新城礼美さん、おっとりお嬢様で疑うことを知らない藤沢亜子ちゃん、そして子供っぽくやんちゃな性格の児玉ひかるちゃん♪
夜勤病棟といえば、これからもこの4人娘で決まりです。「弐」に出てくる風間愛・小之原香蓮・野上涼華・手塚咲雪の四名は、無視することに決めました(笑)。(波城)
ジャンル:AVG ブランド:ミンク