カナリヤは籠の中(全2話)のレビュー

4.0
エロアニメ

片思い中だった先輩に言葉巧みに騙され、処女はおろか、多額の借金まで押し付けられて、そのまま捨てられてしまった遠藤咲美ちゃん。汚れを全く知らなかった彼女が、肉奴隷として無理やり働かされ苦しんでいく様子が、全2話といった短い時間の中で、かなりドラマティックに描かれていました。

18禁アニメの分野では、弱みを握られた女の子が性の奴隷として酷い目にあうといった設定の物語は、非常に数多く作られていて、そのあまりの多さに最近の私は、少々食傷気味になってきてしまっているのですが、そんな私でも久しぶりに深く印象に残った作品が、この「カナリヤは籠の中」という作品でした。

遠藤咲美ちゃん
遠藤咲美ちゃん

この種の監禁調教アニメでは、大抵の女の子は、最初のうちは色々と抵抗するものの、結局は快楽に押し流されてしまって、淫乱な色欲女性へと堕ちてしまうものなのですが、本作のメインヒロインである咲美ちゃんは、その点が大きく異なっていました。
 特殊な性癖を持つお客達に、身体中を弄られ穴という穴を犯されて、頭の中が真っ白になるくらい感じまくってしまう彼女ですが、それでも決して淫欲に溺れる事無く、最後の最後まで自身の理性を守ろうと頑張り続けるのです。そんないじらしい姿に、私は次第に彼女の事が好きになってしまいました。

犯されて、あっという間にアンッアンッと甲高い声を上げて喘ぎまくるというのも、それはそれでとても手軽にヌケるので、大変重宝しているのですが、そういった「便利な女の子」よりも、咲美ちゃんのように「芯のしっかりとした女の子」のほうが、個人的にはより深く強く感情移入して観る事が出来ますので、本作のようにキャラクターの内面をしっかりと描き出した18禁アニメが、もっともっとたくさん作られて欲しいなあと願っています。

拘束されたままバイブで調教
拘束されたままバイブで調教

・・・なんだか、抽象的なことばかり長々と書いてしまいましたが、本作における無修正アニメとしてのクオリティーも、なかなかハイレベルなものでした。男性器、女性器ともに、かなり丁寧に細かいところまで描写されていますので、無修正アニメならではの醍醐味を感じるのには、十分な出来栄えを誇っているといっていいと思います。女性キャラクターの肉感的なボディーラインも、扇情的でとてもそそられました。

第1話の作画レベルは、お世辞にも高いとはいえませんが、続く第2話では、作画レベルもエッチシーンの濃密さも格段にアップしていますので、第1話を観ただけで視聴を止めるのではなくて、是非とも2話まとめて観て貰いたいと思います。咲美ちゃんと同じく、肉奴隷として監禁されている金髪の美少女・マナちゃんを含めた人間模様など、見応えのある展開も終盤以降に集中していますので。

傑作とまではいきませんが、18禁アニメとしての見応えはかなりのものがある、まさに佳作と呼ぶに相応しい一品だと思います。(波城)

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