あの血塗られた恐怖の儀式は何故起こったのか・・・。それを明らかにしているのが、このバイブルブラック外伝です。
前作のバイブルブラック全6話を観たときに感じた北見先生と高城先生への印象といったものが、ガラリと変わってしまうような驚きのストーリーが待っていますので、本シリーズをより深く楽しむ為には、この外伝の視聴は欠かせません。
前作の中で全ての災いの張本人として描かれていた、あの意地の悪そうなふたなり女教師・北見麗華先生と、生徒を守るために身体を張って頑張っていた高城寛子先生。この二人がまだ女子高生だった頃の12年前の世界が、外伝の舞台になっています。
彼女達の他にも、その当時、学園の生徒会長として権勢を振るっていたワガママお嬢様の小園奈美さんや、その会長とレズ(恋人同士)の関係にある書記の持田潤子さんなど、外伝になって初めて登場する女の子も結構いて、エッチシーンの密度はかなり高いものに仕上がっていました。
バイブルブラックのレビューでも書きましたが、本シリーズの最大の特色は、やはり性器のリアルな描写にこそあるといえます。女性器同士が擦り合わされて、愛液でネチョネチョになっていく様子や、全校生徒の面前で自らの媚肉をさらけ出した潤子さんの、グニャグニャとまるで別の生き物のように蠢くヴァギナのグロテスクさなど、モザイクの無い無修正18禁アニメ版ならではの醍醐味がこの外伝にも一杯詰まっていました。
色んなタイプの女の子がいる中で、個人的に一番印象に残ったキャラクターは、何といっても生徒会長の奈美さんです。
真性の同性愛者で性格のかなりキツイ奈美さんが、術に操られたとたん従順なメス奴隷に成り下がっていって、それまでゴミのように忌み嫌っていた男子生徒にいいようにヤラレまくってしまうのですが、その惨めな展開になんともいえない爽快感を感じてしまいました。
あれほど高慢ちきで鼻持ちならなかった彼女がどんどん堕ちていって、仕舞いには彼に愛されたい一心で泣きながら懇願するまでになっていく・・・、このギャップ・落差の激しさに、つい先程まで嫌な女の子だなあと思っていた私は、コロッと彼女の事が好きになっちゃたのです。
結局は、オカルトの術によって生み出された偽物の人格なので、ずっとそのままの可愛い性格でいてくれる訳ではないのですが(術が解けたときの怒りようは、本当に凄まじかった・・・)、性格が変わるだけでこんなにもキャラクターの印象というのは違ってくるものなんだなあという事を、しみじみと感じさせてくれた貴重な女の子であったことには間違いありません。また一人、忘れられない女の子が増えました。(波城)