日本の18禁アニメを語るうえで避けては通れない伝説の作品のひとつとして、今回はこの超神伝説うろつき童子を取り上げてみたいと思います。
触手系アニメのパイオニア、黎明期の名作と言えば、本作のほかにも淫獣学園や妖獣教室、淫獣聖戦などが挙げられますが、中でもこのうろつき童子という作品は、その壮大な世界観と数々のセックス&バイオレンスシーンが絶妙なバランスでひとつの物語として紡がれていて、まるで上質なエロティック映画を観ているかのような興奮を味わうことのできる内容となっています。
ひたすらハメまくるAVみたいなエロアニメも、それはそれで手軽に使えて好きですが、たまには本作のような破壊と非日常・官能とロマンスに満ち溢れた作品をじっくり鑑賞するというのも、これまた非常に良いものです。
何十年も前に本作を初めて見たときは、とにかく物語なんてそっちのけで、触手や魔物に犯される女の子のシーンばかりを繰り返し何度も見返すという、まさにエロい事で頭が一杯状態のお猿さん状態だった私。
遂にはエッチシーンの部分だけを他のテープにダビングしてオカズ専用のテープを作ったことも、今となっては懐かしい思い出です。若かりし頃の自分に思いをはせながら、2時間たっぷりと楽しませて頂きました。
あらすじ
3000年に一度現れる超神が人間界・獣人界・魔界の3つ全てをひとつにして、より良い世界を作り上げるといった超神伝説がこの作品のベースになっています。
その伝説を信じる天邪鬼という獣人が、超神を見つけたい一心で、過去から現在そして未来まで「うろつきまわる」ことから「うろつき童子」というタイトルになった。
・・・かどうかは定かではありませんが、天邪鬼に目を付けられた南雲辰夫(なぐもたつお)という冴えないエロ学生と、彼が思いを寄せる学園のヒロイン、伊藤明美(いとうあけみ)の二人によるラブロマンスと、超神復活を阻止しようとする魔物たちのグロテスクなまでの触手エッチの数々が、本作の大きな見所となっています。
伊藤明美(いとうあけみ)
レオタード姿で可憐に、そしてダイナミックに舞う明美ちゃんは、まさに無自覚なコケティッシュガールそのもので、そんな彼女が可愛い声で「なぐもくんっ!」って呼んで寄り添う姿は今見てもメチャクチャ魅力的で最高にグッときちゃいました。
どんなに彼が変わろうとも、最後まで無償の愛を捧げ続けた明美ちゃんは、やっぱり私にとっても永遠のマイフェイバリットな女の子の一人です。久しぶりに昔の感情を思い出して、もうドキドキが止まりませんでした。
バイオレンスシーン
最近のアニメでは滅多に見られない、モラルを無視した過激すぎる殺戮シーンが随所に盛り込まれている点も、このシリーズの特筆すべき点だと思います。
例えば、巨大なイチモツに貫かれて、お腹が爆ぜて腸が飛び散るシーンや、頭や身体がぐちゃぐちゃに潰れてバラバラになるシーンなど、それらがオブラートに包まれることなく、リアルにそのまま描かれていますので、そういった方面に免疫のない方は、最初は度肝を抜かれてしまうかもしれません。
ですが、そういった狂気の中に置かれたキャラクター達が、理性と本能(エロス)との狭間でもがき苦しみながらも必死になって生きようとする姿こそが、この作品の真骨頂でもあるのですから、ここは是非とも心の準備をしてからじっくり観て頂きたいと思います。
その後の展開
初期三部作とも言われる今回の全三話の中で、超神伝説うろつき童子という作品は一応の完結を迎えていますが、未来へ向けたメッセージというのも同時に残すような形でのエンディングとなっていることから、このあとも、次々と続編が作られるようになりました。
直後に制作された「真・超神伝説うろつき童子 魔胎伝 上下巻」は、初期三部作の途中から派生するアナザーストーリー的な内容となっていって、初期三部作の続編となる「未来篇」はそのあとに全4巻が制作されています。
全シリーズをいっぺんに見るのは大変なので、これからコツコツと感想を書き足していきたいと思っています。(波城)