D.C.P.C.~ダ・カーポ~プラスコミュニケーションのレビュー

3.0
美少女ゲーム

原作ゲームの人気の高さから、アニメ、家庭用ゲーム機、漫画、そして小説にまでなった本作。ここまでの盛り上がりをみせているのは、どういった理由からなんだろう・・・?そんな気持ちに駆られた私は、遅ればせながら「D.Cダカーポ」の世界に触れてみることにしました。ちょうど「D.C.P.C.」という改訂版も発売されましたし、タイミング的にもピッタリかなと思いましたので・・・。

朝倉音夢:右

ストーリーは、学園純愛ものの王道といった感じです。卒業をまじかに控えた主人公と、彼を取り巻く女の子たちとの、淡いラブストーリーが展開されていくのですが・・・、う~ん、なんといいましょうか、ゲーム全体に漂う優しくてほんわかとした雰囲気はとても心地良いのですが、プレイ後に余韻が残るほどのインパクトは感じられませんでした。
 物語の後半になるにつれ、劇的な展開が次々と起こってきたりするのですが、そのどれもが緊張感に欠けたものばかりなんですよね。この事は、朝倉 音夢ちゃんのルートをプレイしたときに特に顕著に感じたことなのですが、何の理由もなくいきなり切羽詰ったシーンを出されても、読み手としてはなんのことやらサッパリ理解出来ません。勝手にシリアスなシーンが登場して、勝手に丸く収まってしまった・・・。そんな、疎外感にも似た感情だけが自然と沸いてきちゃうのでした。

さしたる魅力も能力も無い(一応、手の平に和菓子を生み出せるなんていう、なんだかよくわからない能力はありますが・・・)怠惰で退廃的な主人公が、不思議なくらい女の子にモテまくるといった、よくある展開・・・。いくら美少女ゲームの主人公は無個性であるべきだといっても、限度があるように思います。どうでもいい男に心酔する女の子なんて、あまり見たくもありませんよ。

ただ、そんな中で一点、主人公の妹(もちろん義理です)の朝倉 音夢ちゃんの可愛らしさには、光るものがありました!幼少の頃、主人公の家に引き取られた音夢ちゃんは、大のお兄ちゃんっ子です。だらしのない兄の事を、甲斐甲斐しく面倒見てくれるあの優しさ、あの微笑に、一瞬で心奪われてしまいました。「お兄ちゃん」ではなく、「兄さん」と呼んでくれるところも、新鮮な響きがあってポイント高いですね♪

馬鹿な主人公に惚れる女の子なんて、なんの魅力も感じないと先程書きましたが、音夢ちゃんだけは別格です!だって、彼女は主人公とずうっと一緒に暮らしてきたのですから・・・。長く一緒に居れば、それだけ情が移るのも当然といえます。普通の人には気が付かない彼の良いところ(ホントに有るのかどうかは別として・・・)も、音夢ちゃんだけは感じていたのでしょうね。身体の弱い彼女が気丈に振舞う姿に、愛しさを感じながらプレイいたしました。

最後に一言。「D.C.P.C.」にはCD版とDVD版があるのですが、CD版の音声って、ちょっとこもってはいないでしょうか?公式ページを見てみたら、DVD版にはより高音質な音声が収録されているということなので、そっちにしとけばよかったなあと、今更になって後悔しているところです。音夢ちゃんの、「兄さんっ!」ていう清らかな台詞、もっとクリアーな声質で聞きたかったよーっ!!(波城)

ジャンル:AVG ブランド:サーカス