18禁触手アニメという分野が誕生してから、もうかれこれ15年ほど経ちますが、この「淫獣学園」というアニメはその当初から今に至るまでずっと製作され続けている非常に息の長い作品です。
同じ時期にスタートした触手アニメとしては、他にも、「うろつき童子」「妖獣教室」「聖獣伝(淫獣聖戦)」の3作品が挙げられるかと思いますが、どの作品もすでに一応の完結を迎えていて、再び続編が製作されるかどうかは今後の運次第といった状況です。往年の触手アニメファンとしては少々寂しい気もしますが、これも時代の流れということで仕方の無い事なのかもしれません。
・・・えーと、なんだか前置きが長くなってしまいましたが、とにかくそういった中で、現在進行形として存在している「淫獣学園」の価値は、とても大きなものがあると言えるのです。
「淫獣学園」は全部で4つのシリーズから成り立っています。「淫獣学園 全4話」「真・淫獣学園全3話」「淫獣学園EX 全4話」「淫獣学園復活篇 全4話」の合計15話です。どのシリーズも、ヒロインの美童巫女ちゃんと御付きの従者・ニン忍を中心とした物語になっていて、色魔淫界という淫獣達の住む世界を巡って、様々な攻防戦(争奪戦)が巻き起こされていきます。
忍術ならぬ淫術(陰毛を針のように尖らせて相手を仕留める術や、酸性の強い愛液を出して目潰し攻撃に用いるなど、ヘンテコな術の総称です)を用いて敵を倒したり、オナニーで絶頂を迎えることで色魔淫界へ行けるようになったりと、先に挙げた他の触手アニメとは一線を画すコミカルタッチな描写がふんだんに盛り込まれている点が、本作の特徴だといえるでしょう。
シリーズ途中から、貧乳で気の強い吹雪ちゃんと巨乳で常識人の夜久ちゃんがレギュラーとして加わることで、本作はギャルアニメとしての色彩をさらに強くしていくことになります。個性の際立った3人の魅力的なヒロインを揃えたことが、結果的にここまでの長寿アニメになった要因のひとつだと思います。
「真・淫獣学園」までは、デフォルメされたキャラクターデザインが多く用いられていて、外見もやや癖のあるタッチとなっています。触手のエッチシーンで止め絵が挿入されてしまうなど、荒っぽくて稚拙な部分も散見されるのですが、ノリの良さだけはピカイチでした。
「淫獣学園EX」以降では、キャラクターデザインも洗練されて全体的な動きも格段に進歩しているのですが、その反面、何でも有りなイケイケ状態といった雰囲気は薄くなってしまったような気がします。
優等生的な作り方が悪いという訳ではありませんけど、「淫獣学園」の真骨頂ともいえる、型にはまらない斬新なエロ描写というのも忘れて欲しくはないのです。
幸いにも、「淫獣学園復活篇」の全4話だけでは物語として中途半端なままなので、かなりの確立で続編が期待できそうな予感です。18禁触手アニメのパイオニアとして、「淫獣学園」にはもっともっと頑張って貰いたいです。
P・S 最新シリーズの「淫獣学園復活篇」の無修正版を見て、気が付いたことが一つあります。巫女ちゃんを含めた女の子キャラクターの陰部ですが、最初は非常に薄かったのに、ラストになるに連れてドンドン濃くなっていくのです。だからどうしたと言われたらそれまでですが、陰毛が伸びていくという演出はなかなか面白いと思いました。(波城)