妻しぼりのレビュー

4.5
美少女ゲーム

妻みぐい・妻みぐい2に続く、アリスソフトさんの妻シリーズ第3弾として発売されたのが、この妻しぼりです。今回は、前作までのストーリーとは全く繋がりの無い完全な新作ストーリーとして作られていて、父親の企みで無理やりお見合いを兼ねた同棲生活をする羽目になってしまった大学生の主人公と、彼を取り巻く魅力的な女の子達とのやりとり・交流がメインに描かれた、とても賑やかな内容のゲームに仕上がっていました。

左:琴月円 / 右:葵咲良

中出し・外出しの選択肢や、初心な主人公のセックスの技術を上げるために、お見合い相手のお姉さんが色々と指南してくれるところなど、エッチシーンのシステム自体は、第1作の妻みぐいにかなり近いものがあるといえます。

おしとやかな性格とは裏腹な、肉感的でいやらしいボディをしている姉の葵咲良さんと、やきもち焼きの妹・琴月円ちゃん(処女)といった二人を中心に、他にも爆乳めがね教師・伊澤律子先生や、幼いころから主人公の面倒を見てくれた近所の喫茶店のオーナー・竹内姫香さん、お隣の和服美人・椿雪絵さん、そして家庭教師のアルバイト先の美少女・宮前るみなちゃんといった具合に、攻略可能なキャラクターが格段に増えた事がこの妻しぼりの最大の特徴点だといえるでしょう。

女の子の愛情や気分といったパラメーターを上げるために頻繁にスキンシップをとらなくてはならない点や、浮気をしてしまった場合などはきちんとその事実を隠すように勤めないと、もの凄い剣幕で怒鳴り散らされて大幅にパラメーターが下がってしまう点など、まるで本物の女の子を相手にしているかのような錯覚に陥ってしまう、リアルな会話シーンがたっぷりと用意されていました。
 主人公の気を引くために、あの手この手を使ってライバルを蹴落とそうとする女の子達の強かな一面、お互いを激しく罵り合う舌戦など、正直言ってエッチシーンよりも、こういった日常シーンのほうがプレイ後も数多く印象に残っているくらいです。それほど、このゲームのキャラクター達は生き生きとしていました。

どの子も本当に甲乙付けがたいのですが、そんな中でも一番のお気に入りだった円ちゃんについて、少しだけ書いてみたいと思います。初めて出会った頃は、無理やり親に仕組まれた見合い話に、嫌悪感むき出しで主人公に突っかかってきた彼女でしたが、自分の事を大切に想ってくれる彼の優しさに気付いてからは、とたんにスキンシップをねだってくるようになります。そのギャップがなんとも可愛らしくって、それまで包容力のある咲良さん一筋でエッチを重ねてきた私は、どっちの子を選べばいいのか、本気で悩んでしまいました・・・。
 結局は、事あるたびに「お姉ちゃんとは親しくしないで」と何度も何度も懇願してくる円ちゃんのいじらしさに惹かれて、彼女とのエンディングを最初に迎えたわけですが、こういった嫉妬心の強い女の子は個人的に大好きです。

表面上の台詞だけでなく、内心はどう思っているのかといった本音の部分も女の子が自ら独白してくれるので、ああっ、この子は今こんな事を考えているんだなあといったことが判ったり、きちんと愛情を注ぎ続けないと他の男性キャラにヒロインを寝取られてしまったりと、なんとも絶妙のゲームバランスがプレイする楽しさを倍化させてくれていました。

エッチシーンのボリュームには、確かに物足りなさも感じましたが、(エッチ時に選ぶことの出来る選択肢が少なかったり、その際におけるシナリオのバリエーションが乏しかったりと、経験値や愛情値を増やす為には何十回もエッチをしなければならないのに、同じシーンばかりの繰り返しではさすがに飽きてしまいます。サブヒロインのエッチに至っては、用意されているCGの種類が数パターンしかなくて、あくまでもオマケ的な存在といった印象を受けました。二人のヒロインと肩を並べるくらいの魅力的なキャラクター設定がなされていただけに、肝心のエッチシーンにおいても、せめてヒロイン達と同じシステムを用いて貰いたかったです。)それでも、艶かしいキャラデザと気合の入った喘ぎ声のおかげで、何度もヌク事が出来ました。女の子たちにチヤホヤされる楽しさを存分に味わえるエンタテイメント性の高いゲームだと思います。(波城)

ジャンル:SLG ブランド:アリスソフト