八十亀ちゃんかんさつにっき 全12話のレビュー
約3年ぶりに名古屋から地元に戻ってきました。細々ながらずっと続けてきたこのサイトの更新も、すっかり怠けてしまいましたが、久々にまた心にゆとりが出てきたので、また少しずつ好きなアニメや漫画について更新していこうかなと思います。
漫画第7巻【全12話Blu-ray付き】
名古屋は普通に都会な街で、賑わいもある便利で良いところなのですが、それと同じくらい個性的でちょっと変わったところも、自分は住んでいる間いくつも感じていました。そういった点を面白おかしく、そして名古屋愛に溢れる形で紹介しているアニメがこの「八十亀ちゃんかんさつにっき」という作品です。
東京から名古屋へ転校してきた男子高生、陣界斗が、地元名古屋をこよなく愛する女子高生、八十亀最中に「東京モン」と目の敵にされて、それをデリカシーゼロの彼が悪気のないツッコミでさらに名古屋をディスリまくるといった内容で、名古屋ならではの「お約束」に振り回される登場人物たちのリアクションが見ていてとても面白かったです。同じ写真部で、名古屋人を自称する岐阜出身者、只草舞衣ちゃんも地元ネタをいくつも披露してくれて、その反応も凄く可愛かったです。
名古屋にはバリバリの名古屋弁を話す人なんて市長くらいしかいないだとか、名古屋の人は隣の岐阜や三重も名古屋の一部として扱っているだとか、コメダ珈琲のシロノワールがデカすぎて一人では食べきれないだとか、めーえき(名古屋駅)、めーてれ(名古屋テレビ)、めーだい(名古屋大学)など略し方が個性的すぎるだとか、自分も名古屋に住んではじめて感じた色んな違和感を、ひとつの物語として非常にわかりやすく描いているところになんともいえない親近感と楽しさを感じました。
来年の2020年1月からはテレビシリーズ第2期が放送開始されるとのことで、公式サイトには作品の情報が色々と載っています。正直言って名古屋には観光地としての魅力はあまりない(作中ではこの点について「全くない」と言い切っています。名古屋城のことも「城の形をしたビルにすぎない」と一蹴するなど、いかに事実とは言え遠慮なくディスリまくるところがホント面白い)ですが、そんな作品を観光大使として迎え入れる名古屋市もまた洒落がきいていて粋ですよね。またいつか名古屋に行ってみたいです。
今現在、米国版DVDは日本への発送はおこなっていないみたいです。原作のコミック7巻には、全12話が収録されたBlu-ray版が付いてくるので、今視聴するならこのセットが一番お得だと思います。アニメは原作のノリに忠実なので、両方とも同じように楽しめると思います。(波城)