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けいおん! 第1期 全14話のレビュー

バンドとかに全くと言っていいほど興味の無い私は、このけいおん!もそんな些細な理由から、ずっと視聴するのをためらっていたのですが、あるとき映画版を何気に見て、自分が想像していた内容と全く違うことに気付いてからは、とたんに本作のテレビ版も見たくて見たくてたまらなくなってしまって、今回ようやく全話まとめての視聴と相成りました。

田井中律/平沢唯/秋山澪/琴吹紬

田井中律/平沢唯/秋山澪/琴吹紬
田井中律/平沢唯/秋山澪/琴吹紬

第1期が全14話で(そのうち2本は番外編)、続く第2期が全27話(そのうち3本が番外編)という、かなり長丁場のアニメでしたが、いやー、思い切って最初から最後まで一気に見て本当に良かったです。けいおん!と言う作品が、なんでこんなにも人気があるのか、その理由がとてもよく分かりました。最高に温かくて面白いひと時をたっぷりと堪能することができました。

これまでの人生を、ずっとボーっとしながら過ごしてきた能天気な性格の平沢唯(ひらさわゆい)が、高校に入学して軽音楽部と出会ったことで、はじめて前向きな生活を送るようになるといった感じの作品で、この第1期では2年生の学園祭まで(その後の番外編では2年生の冬まで)が描かれています。

前向きになったとはいっても、基本的な性格はだらけ虫のままで、ほかの部員も生真面目な秋山澪(あきやまみお)以外は、お調子者の部長・田井中律(たいなかりつ)とおっとり系のお嬢様キャラ琴吹紬(ことぶきつむぎ)の2人だけなので、ストイックにバンド活動にのめり込むといったような、そんな硬派な展開とはほぼ無縁なまま物語はテンポよく進んでいくことになります。

しっかり者だけど極度の怖がりで恥ずかしがり屋な性格をしている澪が、ほかの3人の呑気なペースに翻弄されて、あたふたしたり怒ったり拗ねちゃったりするところがとてもキュートで可愛くって、個人的にはそういった4人の掛け合いみたいなところが、見ていて一番楽しかったです。

ただ最初のうちは、メインヒロインの唯があまりにも天才肌すぎるところや(全くの未経験だったギターがいつの間にかメチャクチャ上手になっていたり、テストの追試も一夜漬けでいきなり100点満点取っちゃうところなど)、周りの人々がみんな良い人すぎて、その甘々な世界観に正直ちょっと有り得ないよねとも感じてしまいました。

ですが物語が進むにつれて、それまであまり見られなかった彼女たちの内面の葛藤や仲間を大切に思う気持ちなどが垣間見れるようになってきてからは、自然と自分も彼女たちのことを応援できるようになって、今ではすっかりお気に入りのアニメになってしまったのですから、本当に作品というのは最後まで見ないとわからないものですよね。

2年生への進級と同時に、新入生の中野梓(なかのあずさ)が軽音部に加わることで、ますます人間関係が賑やかに、そして面白くなっていくけいおん!第1期。

生真面目な澪をさらに上回るしっかり者の梓ですが、年相応の幼い部分も多分に感じられるとても可愛い女の子で、そんな彼女を先輩達(もっぱら唯と律)がいじりまくって怒らせたり、はたまたみんなで優しく包んであげたりと、和気あいあいに楽しく過ごす様子が見ていてとても心地良かったです。

続く第2期では、4人が卒業するまでが描かれることになる本作。まだまだこの先も、放課後ティータイム(彼女たちのバンド名。紅茶とお菓子の時間が部活の中心になっていることから顧問のさわ子先生がテキトーに命名)の活動をたっぷり見られるかと思うと、続きがもう楽しみでワクワク感がとまりません。早速2期もレッツ視聴スタートです!(波城)

(英題:K-ON!)9点

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