厄災仔寵（やくさいこちょう） 全1話のレビュー

仙術と呼ばれる秘儀を駆使して、大学構内で次々と巻き起こる心霊現象を解決していく人達の活躍ぶりを描いている、ちょっとエッチなアクション系美少女アニメです。たった30分で終わってしまう、とても短いOVA作品なのですが、その中に美少女アニメとしての見所がたっぷりと盛り込まれている、個人的にかなりお気に入りのアニメ作品でもあります。

役仔蘭／役仔寵

本作は、1997年にVHSおよびLD（レーザーディスク）として発売されたもので、私もその当時購入したLD盤を今でも大切に保管しています。DVDが登場して以来、すっかり忘れ去られてしまった感のあるLDですが、この厄災仔寵のようにDVD盤として再販されないものもありますので（2008年10月現在の話。米国では2000年にDVD盤がリリースされていて、今でも入手可能な状態です）、まだまだ存在価値は十分にあると思っているのですが、如何なものでしょうか？まあ、そうはいっても流石に時代遅れであることには間違いないのですけどね・・・。

えーと・・・、という訳で、本作は近年になって美少女アニメのファンになった方々にとっては、あまり聞きなれない作品であるかもしれません。ですが、コミカルでテンポよく進むストーリー展開はとても観易くて面白いですし、ヒロインの姉妹二人も、お互いに際立った個性を有していて非常に魅力的なので、美少女アニメキャラクターが大胆に生き生きと動く姿を楽しみたいといった趣の方には、ピッタリの作品だといえると思います。

特に、キュートで快活な存在感に満ち溢れている、役 仔寵（えんの こちょう）ちゃんの可愛らしさは絶品で、どんなに恥ずかしい目に遭っても、最後まで自分のやるべき事をまっとうしようと健気に頑張る姿に、なんともいえず惹かれました。
　普段着のチャイナドレスや、儀式のときに身にまとった山伏風の衣装（といっても、山伏の衣装の象徴でもある丸いボンボンみたいなのが胸の両側に付いているだけの、ほとんど紐水着みたいな形の装束なんですけど・・・）、そして下乳丸出しのセパレートタイプの戦闘服（？）など、左右に大きく結ばれた中華風の髪型と相まって、外見もとってもチャーミングで素敵な女の子です。

内容の充実した見ごたえのあるアニメも勿論良いのですが、時には、本作のようにキャラクターの魅力を前面に押し出して作られているアニメというのも、これはこれで違った楽しさがあって良いと思います。折角の面白いアニメなのですから、願わくば今からでも続編とか出してくれないかなあなんて、久々に視聴して改めてそんな風に感じました。（波城）