ヤミと帽子と本の旅人 全13話のレビュー
幾つもの物語が集まって、一つの大きなストーリーを形作っている、そんな感じのアニメです。本の中身を転々とする度に、次々と新しいストーリーが生まれてくるので、その気になればいくらでもお話は創れそうな雰囲気でした。それだけに、どうやってラストをまとめ上げるのかが、見ている間中ずっと気がかりだったのですが・・・、なんといいますか、あんな終わり方ではとても納得がいきませんっ!!
初美/リリス/葉月
旅を重ねていくことになるのは、葉月ちゃんとリリスちゃんという2人の女の子(あと、まあるく太った黄色い鳥のケンちゃんも)。お姉ちゃん大好きっ子の葉月ちゃんは、突然行方をくらました初美姉さんを取り戻す為に、一方のリリスちゃんは、これまた急に職場放棄(?)を決め込んだ無責任な妹イブを連れ戻す為に、お互い協力し合って同じ女の子を追い求めていくのでした。そうです。つまり、初美=イブということなんですね。
それでもってこのイブという女の子、あらゆる本の世界に顔を出しては、はた迷惑な行為を繰り返しているとんでもなく罪作りなお人なのですよ。興味本位で他人の意識に介入し、その子の人生までも狂わせてしまうなんて、あまりにも酷すぎます!特に、今まで一生懸命耐えてきた葉月ちゃんの純粋な思い出すら、簡単に消し去ってしまった時には、心底許せない気持ちで一杯になってしまいましたっ!!今までの旅をすべて忘れてしまった葉月ちゃんの寂しげな横顔だけが心に残る、なんともやり切れないストーリーでした。
本来なら落第点を与えたいところですが、いかんせん困ったことに、本作はキャラクターの造形美があまりにも素晴らしすぎたのです。セクシーなボディラインに、愛くるしい顔。ここまで可愛いくてエッチな容姿を備えているなんて反則ですよ。美人なら何をしたって許されるというわけではありませんが、それでも初美ちゃんの笑顔や泣いて謝る姿を見ると、それがウソ泣きだと解っていても自然と頬が緩んでしまうのでした(ああっ、美人にはとことん弱い私って、ホンットに情けない・・・)。
絵柄に惚れたのなら、間違いなく楽しめる作品だと思います。ほとんど書きませんでしたが、私が一番ハマったキャラはリリスちゃんでしたっ♪ワガママで強情なくせに、泣き虫なところが妙にツボを押してくるんですよね。サービス精神も旺盛で、彼女のセクシーなポーズを毎回見たいが為に、最後まで欠かさず見続けたといっても過言ではありません!結局は、女の子さえ可愛いければ十分満足してしまう私なのでした・・・。(波城)