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まぶらほ 全24話のレビュー

魔法を使える回数が多ければ多いほど、その人の値打ちも高まっていくという不思議な世界。そんな中で、生涯の魔法回数がたったの8回しか残っていない主人公「式森和樹」は、極々平凡な人間として、周りの同級生たちから馬鹿にされ続ける生活を送っておりました。
 ・・・なんで僕みたいな能無しが、こんな魔法名門校の「葵学園」に入学できたんだろう・・・?そんな疑問をずっと抱えていた彼の元に、突如として三人の美少女が押しかけてくるところから本作はスタートします。

風椿玖里子とエリザベート

風椿玖里子とエリザベート

急にモテモテ状態になって困惑する彼に、保健医は次のように告げます。「君とエッチして出来た子供は、間違いなく優秀な魔術師になる」と・・・。この類まれなる特異体質をゲットする為に、お家の命令によって遣わされた女の子達の反応を楽しむ事が、本作の最も相応しい鑑賞スタイルだといえるでしょう。

「和樹さんの妻は私だけですっ!」といって、いきなり彼の部屋に居候を決め込んでしまうのが、ツインテールがチャームポイントの宮間夕菜ちゃんです。幼い頃に彼と結婚の約束をした夕菜ちゃんは、別に遺伝子が欲しくてやってきたのではありません。純粋にお嫁さんになりたいと、そう想い続ける真直ぐな愛情がとても可愛らしかったです。

学園の支配者である風椿玖里子さんは、生粋のお嬢様気質の女の子。性に対して奔放な考え方を持っていた玖里子さんは、初対面でいきなり馬乗りになってセックスを強要したりしちゃいます。ナイスバディな巨乳を武器に、単に精子を手に入れる為だけに付きまとっていたはずの彼女が、次第に彼の事を心から慕うようになっていく・・・、その過程が堪らなく魅力的でした。

軟弱者は大嫌いっ!という、武士道一筋な性格をしている神城凛ちゃん。彼女もまた、彼の事を徐々に好いていくようになるのですが、如何せん初対面で「お前のようなヤツは許せないっ!!」などと強く言ってしまった手前、その冷ややかな態度をなかなか変えることが出来ずに悶々としてしまいます。そんな意地っ張りなところ、モジモジした仕草に心底惚れましたっ。

この三人娘に、本編の途中からサブヒロインに昇格した山瀬千早ちゃんが加わって、本作はより賑やかなものへと進化していきます。張りのあるふくよかな身体つきにクリクリっとした大きな目、いじらしいまでに主人公の事だけを慕い続ける4人の女の子達に囲まれて、まさにこの世のパラダイスを満喫できる作風には素直に好感が持てました♪

しかし、その反面とでもいいましょうか・・・、もう一つの大事な柱であるはずのストーリーが、あまりにもご都合主義的な内容だった為に、見終わったあとの印象がどうしても薄く感じられてしまうのです。
 魔法回数を使い切ってしまったあとの、再び人間に戻るまでの過程が行き当たりばったりだった点、そして、いくら主人公の人の良さを際立たせる為とはいえ、およそ普通では有り得ないくらいにまで極悪人として描かれていたクラスメート達の非道振りには、正直閉口させられました・・・。
 夕菜に玖里子さん、凛ちゃんにそして千早ちゃん。彼女達4人の魅力をもっともっと引き出してくれるようなシナリオであったならと・・・、それだけがいまだに心残りでなりません。

それにしても、主人公が誰を選ぶのか最後まで気になっていたのですが、まさかあんな形で解決してしまうとは想像もつきませんでした。ハッピーエンドが大好きな私としては、この全員が幸せになれるラストシーンの描き方には、心から賞賛を送りたいと思います。好きなキャラには幸せになって貰いたいですからね♪(波城)

(英題:Maburaho)6点
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