BURN-UP SCRAMBLE(バーンナップ スクランブル) 全12話のレビュー
本作は、数あるBURN-UPシリーズの中でも最高に面白い作品だと思います。前作の「EXCESS」や「W」とは全く異なったキャラクターデザインをみた時には、一瞬なにを考えているのか不安になってしまいましたが、実際に見てみるとその作り込みの確かさに、あっという間にハマッてしまいました。
ウォーリアーズと呼ばれる特殊犯罪専門の捜査チームに配属された婦警さん達が、悪人をバッサバッサと蹴散らしていくという本シリーズの基本的な世界観はそのままに、ストーリー全体にきちんとした起承転結を付ける事で、物語に深みを与えています。
こういっては語弊があるかもしれませんが、前作までは単なる「お笑いアニメ」のレベルでしかなかったと思うのです。常軌を逸した馬鹿なキャラクター達(ちょっと表現がきついかもしれませんが・・・)に対して、感情移入なんて出来るはずもありません。
「BURN-UP SCRAMBLE」では、ヒロインの数を3人に減らして個々の性格に明確な差異を設けることで、一人一人の女の子の存在感をよりリアルで魅力あるものにしています。
守銭奴で暴力女という印象が強かった甲子園 利緒(きねぞの りお)ちゃんは、本作では恋に恋する乙女チックな女の子になっていました。
といっても、自由奔放は性格はそのままなので、快活な言動には変わりがありません。大人の女を無理して演じている様子が窺われる度に、うーんっ、とってもラブリー♪と感じてしまいました。
神宮 真弥(じんぐう まや)ちゃんは、あいかわらずの銃器マニアな女の子として登場してきますが、その性格は前作までとは正反対です。野蛮ですぐに発砲したがる騒がしい子という印象から、零細沈着で毒舌家、非常にクールな女の子に生まれ変わってきたのです。
利緒ちゃんに対して突っ込みを入れる度に、頭をコツンと叩かれてしまう真弥ちゃんですが、その時に発する「痛ぁいっ!」という声が、普段の冷めた声質とは全然違った幼い声をしていて、聞くのがとても楽しみでした。
さらに終盤、銃を乱射されて怯える真弥ちゃんの姿からは、彼女の人間としての弱い一面も感じ取ることが出来て、ますます身近に感じとる事が出来たのです。いつもいつも強いだけじゃない、そんな所に惚れてしまいましたっ♪
もう一人のヒロインであるリリカ・エベットちゃんは、本作になって初めて登場してきた女の子です。複合超能力者というとんでもない力を有している彼女ですが、性格は至って内向的で恥かしがり屋さんです。その上臆病で野蛮なことも嫌いという、およそウォーリアーズには向いていない感じのするエベットちゃんですが、正義を愛する心意気だけは、誰にも負けてはおりません!
暴走しがちな先輩(利緒ちゃんに真弥ちゃん)に振り回されオタオタする姿がとても微笑ましくて・・・、だけど肝心なときには勇気を振り絞って頑張っちゃう所に、彼女の魅力を感じました。
外界とは遮断された環境で育てられた為に、全くの世間知らずなエベットちゃんっ!そんな彼女の成長していく様子も、見所の一つだといえるでしょう。
最後に巨乳について一言。はっきりいって過去のシリーズでは、乳が揺れすぎでした。ゴムマリのように弾む胸なんて、全然エッチじゃありませんよねっ!
それに引き換え本作では、胸のボリュームはそのままに、より適度(?)な揺れ方をしてくれるので、その点でも大変満足致しました♪セクシャルな魅力溢れるアニメとしても、広くお勧めしたい作品です。(波城)