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破邪大星ダンガイオー 全3話のレビュー

ずっと昔に、一度だけ観たことのあるこの「ダンガイオー」というロボットアニメ。あまりに昔のため(少なくとも20年以上前だったと思います)、どんな内容の作品だったか全く記憶に残っていなかったのですが、今回久しぶりに再視聴してみて、その独特のノリと勢いに、なんとも懐かしい気持ちでいっぱいになってしまいました。今風のアニメとは明らかに異なるテイストで製作されている、ツッコミどころ満載の美少女アクションアニメです。

ダンガイオー

ダンガイオー

記憶を消された3人の女の子と1人の青年が、力をあわせて、宇宙海賊組織「バンカー」に立ち向かっていくというのが本作の基本的なストーリーとなっています。巨大な合体ロボット兵器「ダンガイオー」に乗り込んで、敵を派手に倒していくさまは、まさに痛快そのものといったところで、そういった点では非常に面白い作品だといえると思います。
キャラクターの容姿も最高で、特にメインヒロインである「ミア・アリス」の典型的な美少女っぷりには、個人的にも心底やられちゃいましたっ。なんといいますか、昔ながらのガードの固い、正統派美少女キャラクターの良さというものを再認識させられた思いです。

一方、シナリオや世界観の設定に関しては、かなり荒削りな面があることもまた事実で、何の説明も無いまま、唐突に物語が進んでしまうといった箇所が、視聴中何度も見受けられました。4人が有している超能力の存在も、あまりに便利に使われすぎていて、その所為で「なんでもアリ」な世界観にさらに拍車が掛かってしまっているような、そんな風にも感じました。物語的に、中途半端なままで終わってしまっているというのも、最後まで観た者としてはとても残念でなりません・・・。

でも逆に、そういった「荒唐無稽」なところも含めて本作の魅力なんだと考えれば、それはそれで万事OKなのかもしれませんね。例えようの無い熱いパワーを秘めているロボットアニメ・美少女アニメであることだけは、確かなのですから。

余談ですが、本作を観ていて美少女キャラクターの今と昔の違いについて、気付いたことがひとつありました。それは「おっぱい」についての扱いの違いで、昔は今ほどおっぱいの存在に拘っていなかったんだなあと、ミア達を見ていてしみじみそう思いました。
ミアをはじめとするダンガイオーの女の子達って、胸の部分よりも腰まわり・ヒップラインに重点が置かれて描かれているんですよね。逆に今風の美少女アニメキャラクターというのは、昔に比べて、はるかに胸の描写に力が入っているような気がするのですが、皆さんは如何お感じでしょうか?

もちろん感じ方は人それぞれなので、一概には言えないとは思いますが、今とは違う80年代のアニメキャラクターの魅力をたっぷりと感じさせてくれる本作は、もうそれだけで十分に視聴する価値のあるものだといえるでしょう。いろんな意味で時代の流れを感じさせてくれる、古き良き美少女アニメです。(波城)

(英題:Dangaioh: Hyper-Combat Unit)6点
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