ただかの 正しい彼女の作り方のレビュー

3.5
美少女ゲーム

うーん・・・、基本的なコンセプトは決して悪くはないと思うんですよね。引っ込み思案で消極的な性格の青年が、幼いころから想い続けていた片想いの女の子を親友に持っていかれそうになることで、自分も積極的な人間に生まれ変わろうと頑張るようになっていく。そういった物語の流れ自体は、とてもリアリティが感じられて、おかげで自然とゲームの世界に入っていくことが出来ました。

黒髪:倉木若菜 銀髪:霧島奈津美

初心な主人公に対して、恋のABCを手取り足取り教えてくれる2人の女性の登場や、恋愛伝道師という怪しい肩書きを持っているお爺さんからの的確な恋のアドバイス、そして、同じ学校に通う気の強い女の子「霧島奈津美」ちゃんの気さくな存在感など、主人公の恋愛事情を色々と盛り上げてくれそうな舞台設定もバッチリ揃っていて、本当に最初の頃は良い感じだったんです。

なのに、そういった様々な伏線が、途中からはほとんど生かされることなく、割とスムーズに物語が進んでしまったところに、私は正直、拍子抜けしてしまいました・・・。折角の魅力的なサブキャラ達なのに、もっとどんどん物語りに絡んできてくれよと、そんな風に率直に感じてしまったのです・・・。

このように書くと、なんだか途中から面白くないゲームのように思われてしまうかもしれませんが、決してそのようなことはありませんので、その点は念押ししておきたいと思います。何も知らない主人公が、女の子の気持ちや身体の感じ方について色々教わるたびに、本命のメインヒロインとの恋愛関係もどんどん上手い具合に進行していくといった、そういった流れは、それはそれで恋愛の疑似体験が出来て十分楽しかったのですから。

ですが、いかんせん最初の人間関係の複雑さ具合が、途中からあまりにもシンプルなものへと変わってしまったことが、至極残念であり勿体無く感じてしまったと、そういう訳なのです。

ゲームのサブタイトルにもありますように、「正しい彼女の作り方」というものを色々と学べることが出来たのは、非常に良かったといいますか、ぶっちゃけ凄くためになりましたっ!(笑)やっぱり前向きに行動していかなきゃねと、美少女ゲームをプレイして、そう思いを新たにしてしまった私です。(波城)

ジャンル:AVG ブランド:Puzzlebox